嗤う。
最近、読んだ本の紹介。怪談なので、画像も暗くしてみました。
-「嗤う伊右衛門」-最近発刊されたものではなく、現在同名で映画化された原作である。話の元は云わずと知れた「四谷怪談」。伊右衛門と岩の恋物語。作者京極夏彦の小説はいくつか読んでいるが、私にとってはこれが一番興味深い。元の怪談では岩の惨い境遇や恨みの節が強かったとおぼろげに覚えているが、これは少し違う。セツナイ、カナシイ、コワイ。そして、イトオシイ、のである。
視点を変えると、意味を変えると、こういった解釈ができるのかと圧倒された。一つの見方で一つのものを理解した気になるより、一つのもので様々なことを考えて見るほうがきっと良いに決まっているし、面白い。